こんにちは、院長の佐藤です。
気が付けばもう3月となり、日々の流れる時間の速さにびっくりしています。
3月になってから、雨風が強い日が多く、銚子の風の強さを改めて実感しています。
さて、今回はいわゆる「猫風邪」についてお話します。
猫も犬と同じように、人のような流行性の風邪(感冒)はありません。
猫がくしゃみや鼻水、目ヤニを出している症状を「猫風邪」と呼んでいますが、ウィルスや細菌などの微生物の感染が原因となります。
治療法は主に抗生剤やインターフェロンなどを用いた対症療法となりますが、完治せずにキャリアとなってしまう猫ちゃんも多いため、注意が必要となります。
「猫風邪」の原因となる病原体に対して有効なワクチンが開発されていますので、感染を防ぐためにはワクチン接種が非常に重要となります。
ワクチンを接種しておけば、もし感染しても重篤化せずに軽症で済むことがあります。
よくあるケースで、外にいるノラ猫ちゃんを保護した時に、先住猫が一斉に風邪をもらってしまうケースですが、先住猫にワクチンを接種している場合にはこういった事を防ぐことができます。
また抗生剤やインターフェロンなどを用いた治療で改善しない場合は、猫の上部気道感染症の検査をすると治療方針の立て方に役立ちます。
春には子猫を飼われる方も多くいらっしゃるかと思います。
「猫風邪」について予備知識として持っておかれると、飼育していく上で役に立つ事もあるのではないでしょうか。
もしご自宅の猫ちゃんの症に風邪の症状がみられたら、早めの受診をおすすめ致します。